昨日の記事「Aくんがお母さんに暴力を振るった目的は?」の続きです。
少しポイントを整理しましょう。
○お母さんが子どもたちに「好きなゼリー取っていいよ」と言って、好きなゼリーを取らせた
○Aくんの番になるとお母さんは「あなたは、はい、黄色ね」と黄色のゼリーを渡した
○Aくんは赤のゼリーに変えてもらおうとしたがお母さんに「いいのよ、あなたは黄色で」
と言って変えてもらえなかった
○Aくんはお母さんを叩き始めた
○それを見たコーチは「親に暴力を振るうなんて、なんてやつだ!」と言った
○Aくんは走ってどこかに行ってしまった
ここに出てくる登場人物でキーとなるのは
・Aくん
・お母さん
・コーチ
三者三様の「言動の目的」があるわけですが、
どんな言動にも【相手役】があり、
その人へ対しての言動の【目的】があります。
今日はAくんの【相手役】と【目的】を見ていきましょう。
この事例のAくんの【相手役】は、お母さんですね。
お母さんを叩いてでも何かを伝えたかった、
そんな印象を受けます。
では、Aくんが暴力を振るった目的は何なのでしょう?
暴力を振るった目的、と考えると難しい場合、
「何のためにAくんはお母さんに暴力をふるったのか?」
と考えるようにします。
ポイントは、「何のために」です。
そうしてAくんの暴力に対してアプローチしていくと、
⭐️自分の気持ちをわかってほしかったから
⭐️お母さんに分かってほしかったのに分かってもらえなかったから
⭐️友達の希望は聞くのに、自分の希望は聞いてもらえなかったから
ということが想像できますね。
では、さらにAくんの気持ちを想像していきましょう。
⭐️「何のために、自分の気持ちをわかってもらいたいのでしょう?」
⭐️「何のために、お母さんに分かってもらいたいのでしょう?」
⭐️「何のために、自分の希望を聞いてもらいたいのでしょう?」
⭐️「何のために、自分の気持ちをわかってもらいたいのでしょう?」
→自分の気持ちを、受け入れてもらいたい。
⭐️「何のために、お母さんに分かってもらいたいのでしょう?」
→お母さんに大切にしてもらいたい。
⭐️「何のために、自分の希望を聞いてもらいたいのでしょう?」
→僕の意見を尊重してほしい。
Aくんの「暴力をふるう」という行動の土台にある気持ちが
だんだん見えてきましたね。
ではさらに、もう一歩踏み込んでAくんの気持ちをみていきましょう。
⭐️「何のために、自分の気持ちを受け入れてもらいたいのでしょう?」
⭐️「何のために、お母さんに大切にしてもらいたいのでしょう?」
⭐️「何のために、僕の意見を尊重してもらいたいのでしょう?」
これらに共通するAくんの想いは、
「寂しかった」
ということが見えてくるように感じます。
この根本の想いとなる「寂しかった」という想いは、
決して不適切なものではありませんよね。
むしろ、お母さんとの関係をもっと良くしたい、
という心の声とも考えられます。
と、ここまで書いたところで、
本日のELM講座の時間になりました。
続きは、午後に書きますね(*^_^*)
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