【事例研究1:Aくんがお母さんに暴力を振るった目的は?②】





昨日の記事「Aくんがお母さんに暴力を振るった目的は?」の続きです。
少しポイントを整理しましょう。




○お母さんが子どもたちに「好きなゼリー取っていいよ」と言って、好きなゼリーを取らせた

○Aくんの番になるとお母さんは「あなたは、はい、黄色ね」と黄色のゼリーを渡した

○Aくんは赤のゼリーに変えてもらおうとしたがお母さんに「いいのよ、あなたは黄色で」
と言って変えてもらえなかった

○Aくんはお母さんを叩き始めた

○それを見たコーチは「親に暴力を振るうなんて、なんてやつだ!」と言った

○Aくんは走ってどこかに行ってしまった




ここに出てくる登場人物でキーとなるのは

・Aくん
・お母さん
・コーチ




三者三様の「言動の目的」があるわけですが、
どんな言動にも【相手役】があり、
その人へ対しての言動の【目的】があります。




今日はAくんの【相手役】と【目的】を見ていきましょう。




この事例のAくんの【相手役】は、お母さんですね。




お母さんを叩いてでも何かを伝えたかった、
そんな印象を受けます。




では、Aくんが暴力を振るった目的は何なのでしょう?




暴力を振るった目的、と考えると難しい場合、
「何のためにAくんはお母さんに暴力をふるったのか?」
と考えるようにします。




ポイントは、「何のために」です。




そうしてAくんの暴力に対してアプローチしていくと、

⭐️自分の気持ちをわかってほしかったから

⭐️お母さんに分かってほしかったのに分かってもらえなかったから

⭐️友達の希望は聞くのに、自分の希望は聞いてもらえなかったから

ということが想像できますね。



では、さらにAくんの気持ちを想像していきましょう。




⭐️「何のために、自分の気持ちをわかってもらいたいのでしょう?」

⭐️「何のために、お母さんに分かってもらいたいのでしょう?」

⭐️「何のために、自分の希望を聞いてもらいたいのでしょう?」




⭐️「何のために、自分の気持ちをわかってもらいたいのでしょう?」

→自分の気持ちを、受け入れてもらいたい。

⭐️「何のために、お母さんに分かってもらいたいのでしょう?」

→お母さんに大切にしてもらいたい。

⭐️「何のために、自分の希望を聞いてもらいたいのでしょう?」

→僕の意見を尊重してほしい。




Aくんの「暴力をふるう」という行動の土台にある気持ちが
だんだん見えてきましたね。




ではさらに、もう一歩踏み込んでAくんの気持ちをみていきましょう。




⭐️「何のために、自分の気持ちを受け入れてもらいたいのでしょう?」

⭐️「何のために、お母さんに大切にしてもらいたいのでしょう?」

⭐️「何のために、僕の意見を尊重してもらいたいのでしょう?」




これらに共通するAくんの想いは、
「寂しかった」
ということが見えてくるように感じます。




この根本の想いとなる「寂しかった」という想いは、
決して不適切なものではありませんよね。




むしろ、お母さんとの関係をもっと良くしたい、
という心の声とも考えられます。




と、ここまで書いたところで、
本日のELM講座の時間になりました。






続きは、午後に書きますね(*^_^*)


0コメント

  • 1000 / 1000